流山市視察旅行レポート、最終章です。
おそらくどの書籍にも書いてないのではないかという、井崎市長の名言を拝聴することができました。
それは、「政策をやっているまちと対策をやっているまちがある。」というお言葉です。
井崎市長は、米国テキサス州ヒューストン市等の民間企業で地域計画等の都市コンサルタントを経験、帰国後国内企業を経て2003年に流山市長選挙で初当選された方で、市長就任当初から、データ分析に基づいた「都市経営」の視点を持ち続けておられます。
その理念から、就任後すぐ全国に先駆けてマーケティング室を設置。
当時は珍しかった、民間企業からの人材として、マーケティング経験のある河尻課長を抜擢。
2010年には、首都圏駅プロモーションを目的としたコピーとして、アイデア出し・修正を繰り返しながら「母になるなら流山市。父になるなら流山市。」を設定。
その後も、「住み続ける価値の高いまち」を目指して、流山市シティセールスプラン(2011年)や流山市ブランディングプラン(2021年)を自前で策定。
少しずつ、でも着実に人口が増加したこと、またこのコピーや子育て世代向けの事業等が反響を呼んだことから取材が増加。
ここ数年で特に話題となる機会が増えました。
しかし忘れてはならない事実として、「シティプロモーション、シティブランディングといえば流山市だよね。」と私たちが認識するまで、市長ご就任から実に20年間の年月が経過しているのです。
冒頭の井崎市長のお言葉は、中長期的視点に立った都市経営の重要性を的確に表現したものであり、
「これが積み重なると、全然結果が違ってくる。」
というお言葉に同席者全員が頷いたことは、ご想像に難しくないかと思います。
今回の流山市視察を通じ、【シティプロモーション】とは、行政による広報活動や観光客等に対するPRではなく、【市民と行政が同じ方向を向いて自分たちのまちを自分たちで創っていくための、中長期的な仕組み】なのだと学びました。
それは、一足飛びにはいかないけれど、本格化する少子高齢化・人口減少時代を目前とした今、個人の幸福追求と社会の福利向上を実現し、まちが生き残っていくために必要不可欠なものだと感じました。
末筆となりましたが、「森のマルシェ」でお忙しい中、しかも寒気が流れ込み特別冷え込んだ日に1時間以上に渡り丁寧にレクチャーくださった、井崎市長と河尻課長に心から感謝申し上げます。
素晴らしい学びの時間を本当にありがとうございました。
さて、おまけとして、視察を振り返った私の所感についてvol.4に書いてみようと思います。
■流山がすごい
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